May 10, 2008

ZABADAK@Live Spot RAG

080510zabadakrag_007 このところ良くライブに出掛ける僕ですが、今日も木屋町三条の「Live Spot RAG」に行って参りました。今日のお目当ては、「ZABADAK」のライブ。今回のツアーは「ギターと鈴と譜面台と私/2008年ZABADAK春のツアー」と題されたもので、吉良知彦さんがギター複数本で全国を回っているツアーなのです。
僕はZABADAKの約20年来のファンなのですが、実はライブに行くのはほぼ14、5年ぶりです(吉良さん、すみません)。RAGで演る、と聞いた途端、地の利を活かして発売当日に直接買いに行き、今日の整理番号は一桁台でした。思えば、約一年前、同じこのRAGで、上野洋子さんも参加した難波弘之さんのライブを見たんだよなあ。一年以内にお二人を同じ場所で拝見できるとは、と勝手に感無量でした。

080510zabadakrag_003 今日のRAGは立錐の余地もない満員。テーブルも全て片付けられていて、椅子がずらっと並べられています。
僕は最前列の真ん中あたりに座ることができました、まさにかぶりつきです。ラッキー。
以下ではセットリストを中心に感想を書いていきたいと思います。もしかしたらいくつか間違えているかも知れませんが、ご容赦ください(修正情報をいただければ幸いです)。

吉良さんは、ほぼ時間通りにステージに登場。黒のTシャツにジーンズというシンプルな出で立ち。ステージに上がると、用意されていた鈴を足に結び、譜面台の曲リストをパラパラめくり、ギターを抱えて、これで準備完了。まさに「ギターと鈴と譜面台と私」というツアータイトル通り。準備が整ったところで、挨拶抜きで始められましたが、第1曲目は最新アルバムのオープニングテーマでした。
1)回転劇場(from『回転劇場』)
おお、正攻法でのオープニングだなあ。
2)ニュウス(from『回転劇場』)
この2曲はアルバムでもシームレスでつながっている曲なのですが、この曲に対する僕たち観客の手拍子がずれてしまい、吉良さんは「あ、ストップ!」ということになり、アルバムのような流れる展開には至りませんでした。お互いにとって残念。
そして今日初めてのMC。「こんばんは、zabadakどす」「今日も雨ですが、雨の京都もいいということで・・・」というと、観客席から「雨男!」という掛け声が入り、吉良さんも「今回のツアー、4敗1分けなんです(笑)」と凄まじい雨男ぶりを自己紹介。
3)Tin Town(from『Signal』)
これが終わった途端吉良さんは「疲れた」といい、会場爆笑。もちろんあちこちから「まだ早い!」と激励の声。こんな台詞に関西人たちが突っ込まないわけはない。まあ、昨日の名古屋公演との連チャンで、実際に疲れておいでだったと思いますが。
4)今日の夢のこと(from『Wonderful Life』)
この曲の直後の吉良さんが言うには、「一応セットリストとかは作ってきているんですが、実際ステージに上がって皆さんの顔を見て、歌いたい曲は何だったのかを気付くんですよね、何のためのリストなんだか(笑)」といいつつ、譜面台を行きつ戻りつ。
5)チグリスとユーフラテスの岸辺(from『Water Garden』)
うおー、超初期の曲。僕が高校時代に出会ったzabadakがここにあります。実は、この時期の歌の方が頭に完璧に吸収されていて、歌詞がスラスラ出てきてしまう僕がいます。
6)水のルネス(from『Welcome To Zabadak』)
これも超懐かしい。これを聞いている時、アルバム通りにサビの部分は「Sometime~♪(Sometime~)」とセフルディレイが脳内で再生されて、それを口の中でぼそぼそと呟いてしまう僕。
7)夕焼け(新曲、ニューアルバム所収予定)
MCによると、この曲が入る予定のニューアルバムは9月からレコーディングで、年明けくらいに発売になるだろうとのこと。「ここからは『切ないシリーズ』です」と吉良さん。そして始まったのが、
8)ヒースの丘(from『ミュージカル 秘密の花園 サウンドトラック』)
これはさすがにその場では判りませんでした。上記のサントラでは、岸祐二さんが歌っている曲。吉良さんはさっきのMCで言ったとおり、その場その場で歌いたい曲を決めているようで、何度も何度も譜面台のリストをめくっては戻していて、「この沈黙がいたたまれないから、皆さん、私語・雑談をしてください」と言い出す始末(笑)。
9)旅の途中(清浦夏実
これはアニメ『狼と香辛料』の主題歌ですね。吉良さんのセルフカバー。僕はこのアニメを見ていないのですが、改めて吉良さんの声で歌われると、「ああ、zabadakサウンドだよなあ」と思ってしまいました。
10)Still I'm Fine(from『Signal』)
吉良さんは連日の腕の酷使で、腕がぷるぷる震えてきてしまいました。でもそれを「昔から結構震えるたちなんですが、吉田戦車の漫画で『震え止め、あります』というのがあって、あれば僕、買っちゃうな(笑)」と笑いに変えてしまうところはさすが。
11)Colors(from『Colors』)
ここで、アクシデント(僕にとっての)発生。「Colors」を歌い終わった吉良さんが、最前列でこのブログの元となるメモをこそこそ取っている僕に目を向け「今、何曲くらいまで行きましたか?」と訊いてきたのです。急に話を振られて泡食っている最中に、他の観客から「11曲です」との声がかかり、ちょっぴり悔しい思いをしました(笑)。
12)小さい宇宙(from『私は羊』)
いやあ、久々に聴く生の「小さい宇宙」。男の僕もたまらん。
この曲が終わって吉良さんは「自分で選んだ道なんだから、後回しにしない!」「気合い、気合い!」と呟きつつ「この曲でとりあえず一旦休憩に入ります」と宣言し、始めたのが
13)桜(from『桜』)
だったので、我々も一音も聞き漏らすまいと水を打った静けさに。この難曲且つ超名曲をギター一本でやってしまおうという吉良さんのチャレンジ精神とテクニックには唖然。ところどころ「あっ」という部分もありましたが(吉良さんの自己採点は何点でしょう?)、僕にとっては無問題。陶然とさせてもらった数分間でした。
吉良さんは足に鈴をつけたまま一旦控え室に戻り、十数分の休憩。

ここから後半戦です。吉良さんは足に鈴をつけたままなので「シャンシャン」という音が後ろの方から聞こえて、それが後半戦のスタートの合図となりました。
14)Harp & Pipe→水の踊り(from『はちみつ白書』、シングル『Follow Your Dreams』or『Decade』)
イントロメドレー。最初は何の曲だったかなかなか思い出せなかったのですが「確か『はちみつ~』に入っていたっけ?」と思い、自宅で確認。「水の踊り」はそれこそ何度聞いたか判らない名曲。もう、辛抱たまらんの一言。
15)雲の言葉(from『回転劇場』)
アルバム『回転劇場』で、最もドラマティックな曲の一つ。どんどん音階と歌詞が重なり合っていく様は圧巻。
16)Wonderful Life(from『Wonderful Life』)
吉良さんは、ここで敢えて(?)似たテイストの曲を立て続けに。怒濤の「感動系」。吉良さんの声も伸びる伸びる。
17)かしはばやしの夜(from『賢治の幻燈』)
ここはちょっと「箸休め」的な曲が。僕はこの曲を生で聴くのは初めて。うーん、レア。宮沢賢治の世界を描いたコンセプトアルバムからの一曲。
18)ブリザード・ミュージック(from『ブリザード・ミュージック』)
「昨日の名古屋でリクエストされてできなかったので、さっき練習しました。名古屋のみんな、ごめん(笑)」とのことです。名古屋の皆さん、済みません、京都の人間が楽しんじゃって(笑)。
ここで吉良さんも息が上がって、「しんどい」「自分を追いつめている。Mですね」「ロッカーが年を取る、というのは実は未知の領域なんですよね。ストーンズなんて、90歳でもああやっている気がする(笑)。僕もあと何十年できるかなあ」などと、休憩がてらダラダラMC。
ファンの一部も観客席から質問を飛ばします。「初めてコピーしたのは?」「Simon & Garfunkelです。その後、かぐや姫に行ってしまいましたが(会場爆笑)」と言っていきなり「妹よ~、ふすま一枚~」と、かぐや姫の「妹」のさわりを歌い出す吉良さん。実は、これこそ超レア音源(笑)。その後、昨日名古屋のホテルで見たチューリップの特番の話になり、「あれは泣けるよねえ」と言って、これまたチューリップの「青春の影」のさわりの部分を歌う吉良さん。それを聴いた僕は思わず「吉良さん(財津さんのモノマネが)うめえ!」と心の中で叫んでしまいました(笑)。「レコ発ツアーは?」との声には「やるつもりです」とのお答え。僕らはもちろん期待の大拍手。
これでMCは一旦終わり、ラストスパートに向かいます。
19)夏日記(from『Wonderful Life』)
しっとり、ですよね。
20)百年の満月(from『桜』)
通称「ひゃくまん」。僕も大好きな曲で、ミニアルバム『Trio』で何度聞いたことか・・・。吉良さんがリストをめくりながら「やってくれーという小さな声が聞こえる」と言って始めたこの曲、ところがどっこい大作。吉良さんが何と「あれ、(コードが)判らなくなった」といって、曲がストップ。客席は一斉に「えーっ!!」(ホント、このツッコミは息が合っていました。関西だからか?)と笑いながら大ブーイング。吉良さんは一旦僕たちに背を向けて、こそこそおさらい(笑)。そして向き直って「思い出しました、やります」と、振り下ろすストロークがzabadak曲でも最速のあの「ジャーン」というイントロが始まりました。いやあ、失敗があって却って盛り上がりましたねえ。終わった直後は割れんばかりの大拍手。吉良さんも「やればできる(笑)」とご満悦。
21)星の約束(from『音』)
おお、これも懐かしい。
22)Dreamer(from『IKON』)
これは数年前、このRAGでやった曲だそうで「ここに来ると、また弾きたくなった」とのこと。最後は「ラーラララー」と観客全員で合唱。
23)八番目の満月(from『回転劇場』)
この曲も途中で「あれれ?」となりストップ。どうも今日は吉良さん、さっきの「百年の満月」もそうでしたが、「月」と名のつく曲とは相性がお悪いらしく、まさに「ツキに見放された」状態(笑)。でもちゃんとやりきりましたが。このあと、再び僕に「今何曲くらい?」とお訊きになったので、今度は即座に「今のところ、全部で22、3曲くらいです」と申し上げました。「じゃあ、そろそろだな」といって始まったのが、
24)空ノ色(from『空ノ色』)
この曲の吉良さんのヴォーカルには鬼気迫るものがありました。紛争や弾圧の絶えないこの世界、「憎しみからは何も生まれない」と僕も声を揃えて合唱したい気持ちです(最近の話題なら、例えばチベット問題とか)。「百年の満月」とこの曲が今日の僕にとってのベスト。
ここで一旦ステージは終了。
我々はもちろんアンコールを要求する手拍子。吉良さんも控え室に入る間もなく、そのまま舞台に戻ってきて、応えてくれます。
アンコールはやはりこの曲。
25)遠い音楽(from『遠い音楽』、『宇宙のラジヲ』)
アレンジとしては、最新アルバム(セルフカバーもたくさん入っていますが)『宇宙のラジヲ』の感じかな?最後にはこれまた観客全員で自然発生的に合唱。人のこと言えないかも知れませんが、ザバダックファンの歌詞の暗記率は異常。どこまで皆さん聞き込んでらっしゃるのか・・・。

休憩を入れて3時間弱のステージはこれで終了。
080510zabadakrag_010 僕は物販でライブDVD『ZABADAK 2006~2007@CLUB CITTA』を買い、腹も減っていたのでそのまま居残ってバータイムとなるRAGで軽くつまんで一杯やってから帰ろうと思い、一旦外に出て会場整理を待つことにしました。その待ち時間の時、固まって談笑していた濃いファンと思しき皆さんに声を掛け(お訊きしたら、ザバダックの歌を皆さんで歌っている「ザバうた友の会関西」の皆さんでした。その存在は存じ上げていましたが、実際にその方々をお話しするのは初めて)、図々しくもその輪に入れてもらい、その後のバータイムでご相伴にあずかりました。この場を借りてお礼申し上げます。
080510zabadakrag 数十分待って再び扉が開き、先ほどの皆さんと談笑していたら、片付けをほぼ終えられた吉良さんがひょっこり奥の控え室から出てらっしゃいました。この機会を逃してはならじと、ぼくはさっき物販で買ったDVDを持って、ちゃっかりサインしていただきました(写真参照)。これで「お宝」がまた一つ増えました。その際、ちょっとお話しをさせていただいたのですが、「実は僕、『After The Matter』のレコードを持っているんですよ(zabadakの原型となった自主製作もの。後にCD化され復刻。写真参照)。昔東京の中古レコード屋で偶然発見しまして」と申し上げたら、「それはすごい!あれは100枚しか作っていなくて、そのうち60枚は業界に名刺代わりに配りまくったんだから」と吉良さんもおっしゃるではないですか。改めて、あれも「お宝」認定。気さくに応じてくださった吉良さん、本当にありがとうございます。今日は演奏者、ヴォーカリスト、作曲家、気さくなお兄さん(笑)としての吉良知彦を思う存分楽しませていただきました。まさに文字通り「忘れられない夜」となりました。吉良さん、ありがとうございます、20年でも30年でも、一生ついていきます!!

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May 04, 2008

鈴木祥子フルアコースティック・ライブ@浜離宮朝日ホール

002 本日はタイトルの通り、浜離宮朝日ホールに、鈴木祥子さんのソロライブを見に行きました。題して鈴木祥子フル・アコースティック・ライブ SHO-CO-SONGS 2008~しょうことピアノ~。このところの関西のライブでは、狭くて年季の入ったハコ(婉曲表現)でやることが多かった祥子さん、僕もこれほどのきれいなホールでのコンサートは、去年のステラボールでのコンサート以来。まず、僕はこの浜離宮朝日ホール自体が初めてだったのですが(休日ということもあり、周りに時間をつぶすところが全くなかったのには参りましたが)。
今回はスタートも夕方5時からと早く、僕は4時頃このホールに向かったのですが(大江戸線をこんなにぐるっと乗ったのも初めてだなあ)、入口には、いつものようにライブでお友達になった「祥友」の方々が(K崎さん、K口さん、ともも☆さん、YOHさん、よしみさん、A山さん、まきさん、マリンさん、H瀬さん)。彼らといろいろだべっているうちに開場時間です。ロビーは開演前ごった返していましたが、僕はある人物を目ざとく発見してしまい、思わず「ああっ!」と声を上げてしまいました。それは、大学時代の友人のO田君・F村さん夫婦。向こうもものすごく驚いてお互い「どうしてここに?」と質問してしまいました。O田君はおそらく大学卒業以来、F村さんも彼女が母校の助手をやめて以来お会いしていないはず。実は彼らも祥子さんファン歴が長いことがそこで判明(O田君はセカンドアルバムの『水の冠』以来のファン、僕はサードアルバムの『風の扉』から)。意外と、僕の周りに「隠れ祥子さんファン」が多いのかも(そういえば、友人のM部さんも数年前いきなり「私もファンなの」とか言ってたもんな。学部生時代はおくびにも出さなかったくせに)。いきなりの出会いに僕の方はいきなりテンションが上がってしまい、そのまま入場しました。

ここからはいつものように、セットリストを上げて感想を述べたいと思います。今日は本当に「ソロ」ということで、祥子さんの一人での独演会。楽器もピアノ(木目のスタインウェイ。ものすごくいい音でびっくり)とアコースティック・ギターの二種類だけ。

1)Happiness(アカペラ→P)
祥子さんはグレー(照明の関係でそう見えました、もっと微妙な色だったかも)のロングドレスで登場。あいさつなしでいきなり「ねえ、どうして手を離すの~」とアカペラでスタート。さすが音に聞こえたホール、ものすごく声の響きもいい。これすごいや、と最後部にいた僕も納得。でも歌詞の中の「25年も~」のところで苦笑しちゃうのはお約束。一番をアカペラで歌い切り(バックでギターの音が聞こえたのですが、誰が演奏していたのかは不明)、そのあとはピアノで。祥子さんは歌い終わった後、第一声。
「みなさん、こんばんは。今日は実はあまり緊張していないんですよ(笑)。図々しい女でごめんなさい。皆さんも、こんなホールではありますが、あまり緊張しないで最後まで楽しんでください」
2)愛はいつも(P)
3)Sweet Sweet Baby(P)
4)Sweet Thing(P)
「Sweet」二連発。
5)チャイム(P)
6)この愛を(P)
7)あなたを知っているから
8)サヨナラの朗読(P)
これはレア。ファーストアルバムの『Viridian』から。赤い照明で作られた何らかの模様をバックに。
一気にピアノでここまで、MCも入れずぐいぐい進める祥子さん。聴く我々も、ホールがホールなだけに、両手は膝に置いたまま聞き入り、みんな微動だにしません(目をつぶってグラグラしている人は何人かはいますが、音は立てない)。例えるなら、自宅で独り酒を飲んで、しゃべる相手も止める相手もいないのでぐいぐい飲んじゃう、みたいな感じでしょうか。ここで赤いアコースティック・ギターを抱えつつMC。

「みなさん、こんな東京から誰もいなくなる(笑)日に、わざわざこんなところまで来てくださってありがとうございます。今までピアノで優しいのから始まってここまで来ましたが、ここからは少し不穏なのを(笑)」

そう笑いつつ祥子さんが弾き始めたのは…
9)舟(AG)
思わず客席から笑い声が…。何度も言っていますが、僕は結構この曲好きですよ。
10)Happiness?(AG)
これはレアかも。少なくとも、僕が通ったライブで聴いたことはありません。しかも、クエスチョン・マークなしの「Happiness」と同時に聞ける機会はめったにありません。
これを歌い終わった後、「これ、私が29歳の時に作った曲なんですけど、歌いながら実感しちゃった。特に女の人はあれかこれかの選択を迫られて悩んじゃうってこと、ありません?私だけ?」「ここでリクエスト何かありますか、とか言っちゃうといつもの雰囲気になってしまうので、今日はせっかくのこういうホールなので格好つけて、やめておきます(笑)」祥子さんはギターをスタッフに渡して、再びピアノの前に座り、
11)Love/Identified(P)
星というか、羽根が降りしきるような照明効果の中で。その照明は情熱の赤。
12)Blonde(P)
前曲からそのまま繋げて。今度は沈静化させる青い照明のもとで。
ここで祥子さんは「女性って、父性への憧れとかそういうのってありません?」という話題を振って、それがテーマであるこの曲へ
13)Father Figure(P)
これの歌詞にあるように、「星」が降りしきるような照明の中で。
14)Five years and then(P)
この2曲もつなげるような感じで。これらが入っているであろうニュー・アルバム(9月発売)が待ち遠しいです。ここで再びアコギをもち、
15)sickness(AG)
僕、この曲がなぜかすごく好きなんですよ。これをギターで聴けたのも嬉しい。
16)日記(AG)
ここでいったん祥子さんは舞台袖に退場。もちろん僕たちはアンコールを要求する拍手。祥子さんは、今度は朱色のドレスに着替えて再登場(遠くからだと、照明で色が飛ぶのか、ピンクやオレンジっぽい色に見えました)。以下はアンコール曲です。

17)完全な愛(P)
最初、祥子さんは次回のコンサートやCDの発売を告知しようとしたのですがなぜか「お知らせがあります、が・・・やっぱ後で。先に曲やります」と言ってこの曲を。
18)もう一度(P)
この曲でお客さんは思わず手拍子。しかしその手拍子が微妙にずれていたのか、祥子さんは途中でこの曲をストップして、さっきやりかけた告知を(9月21日の20周年記念コンサートと、6月発売のCD Boxセットの告知)。祥子さんはどうも静かに聞き入る僕たちの「生の反応」を感じ取りたい、という欲求があったようで、つい「リクエストあります?」と言ってくれました。それで採用されたのは
19)午後の坂道(P、リクエスト)
20)もう一度(P)
「もう一度」をもう一度(笑)。ここで再び祥子さんは舞台袖に消え、僕らは二度目のカーテン・コール。

21)逆プロポーズ(仮)(P)
ニュー・アルバムに入る予定の新曲。このタイトルも、もちろん仮のもの。「二人は同じものを感じてる?あなたを幸せにしたいの」という感じのハッピーな曲です。
22)忘却(P)
さっきハッピー極まりない新曲を歌っておいて、最後にこれで締めるところがまた祥子さんらしいというか、なんというか(笑)。

これにて、今日のライブはすべて終了。今日はカヴァー曲も一切なし(最近祥子さんはCheap Trickのライブに行ったので、一曲くらいはあるかと思っていたのですが)、すべて祥子さんの曲だけ、構成もピアノとギターだけというシンプルなもので、ホールの音響、ピアノの素晴らしい音も相まって、これはこれで素晴らしい企画だったと個人的には思いました(祥子さん自身は、僕らからの反応が測れないので、多少フラストレーションがあったように見受けられましたが…)。

そして、祥子さんのライブにしては非常に早い時間に終了してしまったので、そのままいつものメンツで連れ立って、おっさんサラリーマンの街新橋で飲むことに(東京駅から深夜バスで帰る、という方もいたので、ロケーション的にもちょうど良かった)。実は、僕は東京に約11年間住んでいましたが、新橋で飲むのはおそらく初めて。まあ、この近所に勤めていなければ、わざわざ来ないですけどね。今日行った店は「迷宮の国アリス」というお店。ちょっとした好奇心で連れ立って行ってしまいました(結構繁盛していてビックリ)。まあ、新橋に咲いた徒花、というか、なんというか・・・。その後、東京駅まで酔い覚ましに歩いてYOHさんをお見送りし、僕とK口さんは丸ノ内線で帰宅。では、また6月以降のツアーでお会いしましょう。

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April 26, 2008

『思想地図』vol.1発売!!

Shisochizu_001_2 こちらのブログはご無沙汰になってしまいましたが、今回は「営業モード」で書かせていただきます。
編者の東浩紀さんも、執筆者の増田聡さん高原基彰さんも既にブログでお書きですが、NHK出版から、思想雑誌『思想地図』の第1号が出ましたので、お知らせいたします(出版社の予定としては、もうちょっと先なのですが、もう色んなところで流通し始めているらしいので、フライング気味に宣伝いたします)。僕も縁あって、一本論文を書かせてもらいました。本は写真をご覧ください(amazonbk1)。

全体がオレンジの、非常に特徴のある本です。多分、書店で平積みされていたら、結構目立つと思います(人文系の新刊コーナーやNHKブックスの並びに置いてあると思います)。
僕は数日前、執筆者として見本をいただいたのですが、思った以上にボリュームがあり、実はまだ全部ちゃんと読み切れていないのですが、僕以外の執筆者の皆さん方は、非常に面白い論考をお書きになっていることは保証しますので、どうぞ本屋で見かけたら、この「オレンジ色の憎いヤツ」(このキャッチコピーを知っている人は、相当年を食っていることでしょう)をお手に取ってください(できればそのままレジに行って、1575円ほどを差し出してくださると、なお嬉しいです)。
では、この号の目次を以下に示します(副題やページ数は省略)。

・創刊に寄せて          東浩紀+北田暁大
・国家・暴力・ナショナリズム      東浩紀+萱野稔人+北田暁大+白井聡+中島岳志
・日本右翼再考     中島岳志
・日韓のナショナリズムとラディカリズムの交錯     高原基彰
・マンガのグローバリゼーション     伊藤剛
・データベース、パクリ、初音ミク     増田聡
・物語の見る夢     福嶋亮大
・中国における日本のサブカルチャーとジェンダー     呉咏梅
・日本論とナショナリズム     東浩紀+萱野稔人+北田暁大
・ブックガイド「日本論」     斎藤哲也
・「まつろわぬもの」としての宗教     川瀬貴也
・〈生への配慮〉が枯渇した社会     芹沢一也
・社会的関係と身体的コミュニケーション     韓東賢
・共和制は可能か?     白田秀彰
・死者への気づき     黒宮一太
・キャラクターが、見ている。     黒瀬陽平

執筆者の一人として言うのも何ですが、素材的にも硬軟が上手い具合に混じっていると思います(これは編集の東・北田両氏のお力によると思いますが)。
あと、特筆すべきは、表紙及び各チャプターの扉のイラストが、僕の尊敬する榎本俊二先生であること。榎本先生と一緒の本に載れただなんて、本当に嬉しいサプライズ。NHK出版編集のOさんも、このことは教えてくださってなかったから、驚きもひとしおです。思わずこの表紙を見た時、「ロールミー、ロールミー」と叫びそうになりました
あと、何と言っても、僕は恥ずかしながら、一般書店でも売っているような本に書かせていただくのって、実は初めてなんですよね(学術雑誌、報告書、学会誌、事典、出版社のPR誌とかにはこれまでも書いてきましたけど)。
もし拙稿のご感想などをコメント及びメールなどでいただければ、幸いです(友人のK池くんからは「やっぱり君のは、S薗(僕の指導教官)チックな論文だねえ」と苦笑されると思いますが・・・)。

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March 27, 2008

全国アナログプレイヤー普及委員会第一回東京総決起集会

080327_003 さて、いつものように鈴木祥子さんのライヴ…ではなく、祥子さんが主催するイヴェント@南青山MANDALAに参加してまいりました。そのイヴェントのタイトルは、

全国アナログプレイヤー普及委員会(略してレコプレ)
第一回東京総決起集会  アナログ盤の未来とその可能性

というものです。祥子さんは常々「アナログレコードやカセットテープの音の方が膨らみがあってよろしい」というようなことをライヴ中のMCでおっしゃっていましたが、とうとうその思いを我々ファンに布教、いや普及させるべく「決起集会」まで開いてしまった、というわけです。このイヴェントは祥子さんやゲスト、そして我々観客が持ってきたアナログ盤を聞いて、アナログ盤の持つ「音の強靭さ」を再認識しよう、というのが趣旨、と言えばいいでしょうか。このイヴェントに参加した僕の「祥友」の皆さんは、K崎さん、YOHさん、K口さん、H瀬さん、ともも☆さん、NAGさん、A山さん。あとはいつも祥子さんのライヴでお見かけする人がちらほら。今日は平日だったので、仕事帰りでしょうね、スーツ姿の方が多かったです。

さて、定刻通りに「決起集会」はスタート。一人目のゲストは『CD Journal』(祥子さんの連載エッセイがありますね)編集長の藤本国彦さん(髭のナイスガイ)。まず祥子さんから「私、デビューは1988年で、今年20周年なんですけど、私のデビューの時がちょうどアナログが廃止されて、CDに切り替わる時期で、レコード出してやるって言われて喜んでいたら、できたのはCDで、ちっちゃ!、と思ったんですよね(笑)。私より半年ほど早くデビューした遊佐未森さんとか片桐麻美さんは、最後の最後でアナログ盤を出してもらっているんですよ。それがうらやましくて…」とのアナログ盤にかける情熱の一端を披露。なるほど、そういう思いもあったんですか。そうでした。僕が高校生の時ですが、一気にCDに変わりましたもんね。アイドルのLPなんか、あの大きさが結構嬉しかったりしたものですが、一気に小さくなったもんなあ。

第一部は「Jazz・Classic編」と題されて、祥子さんが持ってきた何枚かのアルバムがかけられました。以下、僕の調べがついた範囲で書いていきたいと思います。
1)Eric Dolphy Last Date
いきなり渋い!僕もほとんど知りませんが、早世した管楽器プレーヤーのアルバムです。このアルバムの‘Epistrophy’という曲でした。これはセロニアス・モンクの曲だそうです。
2)Thelonious Monk Thelonious Himself
次はそのモンクのアルバム。かけた曲はオープニングの‘April in Paris’と、コルトレーンが参加しているこのアルバムのラストの曲‘Monk’s Mood’。特にMonk’s Moodは祥子さんがホームページのエッセイで書いているように、確かに「悶絶もの」です。祥子さん曰く、コルトレーンのサックスの音というのは「非常に広がりがあるというか、大きい感じがする。包み込まれるというか。仏像を見た時のような感じ。精神が落ち着く、沈静化するんですよね」とのこと。
祥子さんはジャズを聴き始めたのは24歳ごろからだそうですが、あるジャズ喫茶でアルバート・アイラーをリクエストしたら、その前衛的すぎる曲のせいか、客が一人減り二人減り、最後には祥子さん一人になってしまったこともあったそうな(笑)。
3)バッハ「平均律クラヴィーア」
チェンバロ奏者のWanda Landowskaのアルバム。僕はこの人、全く知らないのですが、チェンバロの地位を高めた名演奏家だったそうです。確かに雑音も多いのですが、祥子さんが言うように「全体が鳴っている」というか、削ぎ落とさずにそのまま出された、という感じがしました。
4)バッハ「オルガンソナタ」
今度は教会のパイプオルガンの演奏。Marie-Claire Alainというオルガン奏者。これも上記のアルバム同様、その「空気感」まで含めての音、でしたね。

ここまでが第一部で、休憩をはさんで、「第二部 青春のPops & Rock編」に突入です。ここで、ゲストの鬼木雄二さん登場。
5)キム・カーンズ「ベティ・デイヴィスの瞳」
これは祥子さん所有のシングル盤。日本版。シンセ・ドラムが時代の最先端だったそうな。
6)井上陽水『氷の世界』
鬼木さんセレクト。問答無用の不朽の名盤。かけたのは「帰れない二人」。鬼木さんが聞きまくったアルバムなのだそう。祥子さんの感想は「フォークと思いきや、意外とロックな感じ」。ちなみにこの曲のギターソロは高中正義なんだそう。
7)荒井由美『COBALT HOUR』
祥子さんセレクト。かけたのはタイトル曲「COBALT HOUR」。やはり来たか、という感じですね。昭和30年代から40年代初期生まれの女性にとって、ユーミンはすごく大きな存在なんだなあ、と改めて思いました。「これぞニューミュージック!」と祥子さん。
8)Journey EVOLUTION
祥子さんが大好きな「Jのつくバンド」。かけたのは二曲目の‘Too Late’だったと思います。ヴォーカルのスティーヴ・ペリーが「直球ストライク」なのだそうで、現在携帯の待ち受け画面まで彼の写真という衝撃の事実が発覚(笑)。そういえば、「20周年記念ブログ」でも熱く語っておられましたね…(遠い目)。ちなみにこのアルバムは1979年で発売で、祥子さんがテキサスのヒューストンに行っていた時期でもあるんですね。
9)Led Zeppelin In Through The Out Door
鬼木さんセレクト。これも1979年発売。かけられたのは‘All my love’だと思います。祥子さんの発言で笑ったのは「Led ZeppelinとかDeep Purpleとか、王様が直訳歌詞を歌ってたけど、歌詞をよく読むと、すごくバカなことが書いてあったりするんですよね。王様のを聞いて、なんで私、こんなのをカッコイイと思いこんでいたんだと落ち込みました」。
10)Cheap Trick At Budokan
当然、祥子さんセレクト。かけたのは‘Surrender’これまた1979年。70年代の終わりに集中しちゃいましたね。
そしてこの後、祥子さん(V)と鬼木さん(G)で2曲演奏してくれました。
●Come on, Come On(Cheap Trick)
●曲名未詳(鬼木さんの曲なのですが…。情報求む)

ここで鬼木さんが退場。そのまま「第三部 ノスタルジーと未来編(もしくはお客さんとの掛け合い)」に移行しました。ここからは祥子さんのレコードを出すAngel Recordの平沢さんも参加。
まずは、今日、この会場で発売される予定だった祥子さんのアナログ盤“Absolutely Alone In Kyoto Jittoku”テストプレス版が披露されました(スリーブは届いているのですが、肝心のレコードが結局間に合わず、会場で予約した人にあとで中身だけ発送する、ということになりました。平沢さんはそのお詫びも兼ねての登場でしたが、そのまま参加)。そこからまず一曲。
11)Father Figure
祥子さん曰く「自分で聴き入っちゃった(笑)。自分の声をアナログ盤で聞くのは生まれて初めてだし」。これはやはりいい曲。
12)B.J.トーマス「Mighty Cloud Of Joy」(客持込み)
バカラック(先日の日本公演、祥子さんはしっかり行ったそうです)の「雨に濡れても(Raindrops Keep Falling on My Head)」のヴォーカルの人。シングル盤でした。
13)ニール・ヤング『孤独の旅路』(K口さん持込み)
祥友のK口さんが、祥子さんがかつてライヴでカヴァーしたり言及したりしたものを何枚かDisk Unionで買い集め、祥子さんによってこれが採用されました。すごい!
14)Linda Ronstadt  Heart Like a Wheel(客持込み)
かけられたのは一曲目の‘You're No Good’。これがアルバムの邦題の「悪いあなた」となったようです。「祥子さんがCD Jouenalでの記事で言及されていた」とのことで、このお客さんはそのコピーを持ってきていたのですが、よく見ると『CD Journal』ではなくて『FM Fan』だったというオチ。冷静に返す藤本編集長に惚れた(笑)。
15)The Beatles Rubber Soul
言わずと知れたビートルズの名盤。これは祥子さんセレクト。かけられたのは一曲目の‘Drive My Car’でした。ここでゲストの藤本さんと平沢さんのものすごく濃いビートルズ談義がはじまりかけたのですが、時間の関係上すっ飛ばされました。ただ、CD化初期の音はひどいので買わない方がよい、最近のは相当改善された、との情報をお聞きしました。そんなにひどかったのか…、僕が聞いていたやつは。
16)Carnation Real Man(客持込み)
祥子さんファンとカーネーションファンを兼ねている人は大勢いらっしゃいますが、その中のどなたかが持ってきました。Liquid Roomでのライヴ音源なのだそうです。
17)鈴木慶一ソロアルバム『ヘイト船長とラヴ航海士』(平沢さん持込み、だと思います)
カーネーションから鈴木慶一さん、というのもなかなか意味深長な流れではありますが、慶一さんが最近出したソロアルバム。限定版で、モノで録音というレアもの。でも祥子さんは「音が太い!」と絶賛。

全国アナログプレイヤー普及委員会の書記長としての祥子さんの強調点は、「アナログは人間くさくて」、「ロマンティックで」、「音の生命が長い」ということ。それに比べて、たとえばi-Podとかはどうも好きになれない…ということ。僕自身はアナログレコードの良さを感じる間もなくCD時代に突入して、スピーカーに凝ったこともないので偉そうなことは言えないのですが、これを機会に、ちょっと中古レコード屋巡りしてみてもいいかも、なんて思ってしまいました。洗脳されやすすぎでしょうか?とりあえず、今度ジャズレコードを見てみたいな、と思います。
3時間近い長丁場に及んだ「レコプレ」決起集会はいったんこれでお開きとなり(まさに「うちにレコード聴きに来ない?」という一昔前のコミュニケーションの再現だったといえましょう)、最後に祥子さんのソロで、ピアノの弾き語りがありました。僕の座っていたのはちょうどピアノの真横。
●5 years/and then
●Father Figure
●新曲(本邦初公開)
最初の二曲は、レコードにも収録されているもの。しかし実際に立て続けに聞いていると、たまらんものがありました。祥友YOHさんも、Father Figureが好きでたまらないのに、これをやるライヴに限ってお休みだったりしたのですが、とうとう本懐を遂げられました(笑)。最後の曲は、まだタイトルもちゃんと決まっていないようでした。人前で歌うのは初めてだとのことですが、ハッピーな感じのラヴソングでした。

080327_007 このあとはあわててレコードスリーブへのサイン会。祥子さんは予約した名前を見てサインしてくださいました。で、実は今回一番うれしかったというか、衝撃だったことはこのサイン会で起きたのです。僕の番になったとき「あ、お久しぶりです」と言ってもらえたのですよ。うひーっ、ももももしかして、このところいつもしつこく前列で座っている僕の顔なんぞを憶えてくださったのでしょうか。この突然の「デレ成分」のドーピングで、ちょっとだけ気が遠くなりました(笑)。
本当はこの後祥友の皆さんと一杯いきたかったところですが、もはや時計は11時近く、しかも平日ということで、そのままお別れしました。
というわけで、最後の最後に「こわいくらいの完璧(Father Figure)」なプレゼントをもらい、帰宅した僕なのでした。

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March 24, 2008

はなむけのことば

みなさん、ご卒業おめでとうございます。
何とか卒業に漕ぎ付きましたね。めでたしめでたしのハッピーエンドです。皆さんの学業の集大成たる個々人の卒論に関しては、何ともかんともここでは申し上げませんが、学年担任としてはとりあえず胸をなで下ろしております。早く忘れましょう。僕も忘れることにします。

さて、約4年前、僕は学年担任として皆さんと対峙し、今日この日を迎えたわけですが、この4年間、皆さんにとってはどういう年月だったでしょうか。残念ながら、君たちの卒業するこの国際文化学科は統廃合され、僕としても君たちがこの学科で受け持つ最初で最後の学年になってしまいました。
最後ですから正直に言いましょう。君たちの学年は、教師の僕にとって、扱いやすい学年ではありませんでした。一番それを自覚しているのはみなさんかも知れませんが。
まず、新入生合宿の時から大暴れしてくださいましたからね、君たちは(暴れたのはごく一部の人ですが、印象は強烈です)。あと、勉強は言われなければしない、提出物も急かされないと出さない、音信不通になる、事故を起こす、卒論は最後まで冷や冷やさせられるなど、何故僕はこの学年の担任なのか、などと思い、これは仏教用語でいえば「宿業」とでも言いましょうか、僕は前世で何をしたんだとか、はたまた君たちはもしかしたら僕にとってネガティヴな意味での「善智識」なのかも知れないなどと自分を慰めました(善智識、というのは、元々正しい信仰に導いてくれる人間や、そのきっかけを作ってくれる人の事です)。
まあ、逆の立場から見たら、何でこんなのが私たちの担任なの、という可能性もありますから、お互い「成長するために神様がくれた試金石のような存在だった」とお茶を濁しておきましょう。我々が出会う事を仕組んだのは、どこの神様かは判りません。そういう事は宗教学の教科書には書いていませんので。

さて、皆さんは悔いのない学生生活を送ったでしょうか。もしそうならば幸いですが、たいていの人は、一つか二つ、悔やんでも悔やみきれない出来事があったかと思います。
後悔、というのは2種類あります。「やってしまった事」を悔やむ場合と、「やれなかった事」を悔やむ場合の二つです。前者の「やってしまった後悔」というのは、誰しもが覚えがあるでしょう。僕も良く過去の過ちを突然布団の中で思い出して、足をジタバタさせて眠れなくなる、ということがあります。そして後者の「やれなかった事」を悔やむ場合は、実は足をジタバタさせるどころの話ではありません。ああすれば良かった、こうすれば良かったという未練は、静かに心の底に張り付いて、「あったかも知れない未来」にまで空想(妄想)は拡がり、「何でああしなかったんだろう」という思いは酸のように心を腐食させていきます。そうしてできた顔の翳りを見て人は「大人になった」というのです。ですから、皆さんがまだ大人の顔になりきれていないのは当然です。「青春」とは、そういう「大人」が、やらなかったことによって永遠に閉ざされてしまった「可能性」に対して後から名付けたものだからです。まあ、僕や他の先生方の顔が真に「大人」であるかは、皆さんが判断してください。年の割に老けている、という事ではありませんよ(大学教員は、若い皆さんのお相手をするせいか、年の割に子供っぽい人が多いのは、君たちが一番よくご存じでしょう)。
君たちはとりあえず今は「やってしまった(あんな卒論を書いてしまった、とか)」ことを後悔してください。「やらなかった事」に対する後悔は、もう少し後でも良いでしょう。僕などは君たちに対して「もっとちゃんとした授業をしてあげれば良かった」「もっとちゃんとした卒論指導をしてあげれば良かった」「もっと根性をたたき直してあげれば良かった」という「やらなかった事」に関する後悔で胸が一杯ですが。

最後に、もう一言だけ。最近の若い者は・・・という言葉を言い出したら年を取った証拠であるとか、この言葉はエジプトのヒエログリフにもあっただとか、色々言われていますが、「義務」と「権利」について、最近の若い者は「権利」ばかり言い募って、「義務」を果たさない、なんていう愚痴が、日本中の居酒屋でビールジョッキの数ほど語られてきた事でしょう。僕も、今回は敢えてそれに便乗します。君たちは「不幸になる権利」ばかり行使して、「幸福になる義務」を果たしていないと。人間は「幸福になる義務」があるって、知っていましたか?あるのです、そういう義務が。辛い義務ですけど。これからの人生、是非この義務を果たす事に邁進していただきたいと思います。これが僕のはなむけの言葉です。

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February 11, 2008

「ひたすら反対する」という依存

このところ、なかなかに忙しく、こちらのブログには新しいエントリを書けなかった。
書きたいことがなかったわけではないのだが、今日はこのところ気になっていたニュースを振り返りつつ、ちょっとだけ抽象的に「反省」してみたい。

さて、政治の世界では、僕の「気に入らない動き」が矢継ぎ早に起きて、脱力していた。先月の大阪府知事選、そして先日の岩国市長選は、このブログを読んでいる皆さんならお判りのように、僕の傾向からして「残念な結果」に終わってしまった。この結果については、あまり言及もしたくないところだが、次々と公約を撤回するような言葉の軽い府知事を戴いてしまったのだ、ということを大阪府民の皆さんは少しは考えておいたほうがいいだろう(たまたまだが、僕は堺市出身で、両親や兄夫婦も大阪府民である。決して他人事と思っていない)。そして岩国市の方は、あまり暗い話をしたくはないのだが、国のテコ入れが、沖縄の各市町でどれくらい有効であったか、ということを少し振り返ってみるべきだと思う(すこし聞くところによると、土建屋栄えて商店街滅びる、という例があるそうな)。

あと、気になる動きとしては、茨城県つくばみらい市で、DVに関する講演が、やたら騒ぎ立てるグループによって中止に追い込まれたこと(詳しくはこちら)と、日教組の全体集会が某ホテル側から一方的にキャンセルされた事件。これらは、まさに「テロ」の一種(成功したテロ)だと思う。何か事件が起こるかもしれないという恐怖によって、人々を支配したのだから。この二つの事件をもし「我々の正しい主張が認められた」などと誇りに思っているような人がいるなら、その思考方法は、爆弾を背負っていなくても、自爆テロ犯と選ぶところはないだろう。皮肉をこめて言うのだが、日教組の集会現場に集まって気勢を上げる皆さんは、自分たちが「政治的な主張」を堂々と行う貴重な機会を失ったということで、ホテル側に少しは文句を言ってもいい。
この二つは反対グループの思想的傾向性も似通っているので、当然僕からすれば気に食わないわけだが、ロクな代替案を提示できなかった自分も歯がゆい。一言で言うと、向こうの動きに反対するのが精いっぱいで、「ひたすら反対する」ということで、彼らに依存していたとさえいえるかもしれない。もちろん、彼らの側も「ひたすら反対」ということでぼくたちに依存しているのだが、向こうと合わせ鏡のような関係になったことが腹立たしい。
今日街中で、「建国記念の日」に反対するグループに、威圧的な恰好と街宣車で罵倒を繰り広げる連中を遠巻きに見つつ、そんなことを思った。

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December 31, 2007

鈴木祥子 absolutely ALONE in 京都拾得(New Year's Eve)

さて、二日連続、京都の拾得で行われたこのライブ、しつこく参加してまいりました。よく「カウントダウンライブに行ってきました」というようなブログを読んだことはあったのですが、自分がそれをやるのは初めてでした(別に年越しのカウントダウンライブではありませんが、気分的にね)。
さすがに大晦日ということで、昨日ほどの参加人数はいませんでしたし、祥友の何人かもご実家に帰省したりなど、ちょっと寂しい感じでしたが、それでも来る人は来る。そういう猛者として、りゅうさん、よしみさん、K口さん、K崎さん、A山さん、U田さん、マリンさん、K山さん、ラリーさんなどがそろい踏み。僕などはたまたま京都在住だから参加しているというだけで、この人達には、本当に頭が下がります(今回は妻と二人で来ました。妻と祥子さんの拾得ライブに来るのは二回目。前回はちょうど二年前でした)。

では、いつものように以下にセットリストと感想を書いていきます。衣装は昨日とほぼ同じですが、ジャケットが黒。
1)Yesterday(Beatles、P)
昨日と同じ滑り出し。
2)Blackbird(Beatles、P)
二曲続けてポール・マッカートニーの曲を。
3)D'yer Mak'er(Led Zeppelin、P)
アルバム『聖なる館』所収。祥子さんはこのアルバムが大好きなそうな。
4)チャイム(P)
昨日よりもピアノが「歌っている」と感じました。
5)風の扉(G、リクエスト)
リクエストを受け入れたのですが「あ、歌詞カード上の控え室に置いて来ちゃった」と祥子さんが言い、今日もスタッフとして甲斐甲斐しく世話をしていたbikkeさんとスタッフが慌てて控え室に取りに行き、事なきを得ました。
6)愛はいつも(G、リクエスト)
最初は「舟」というリクエストを一旦アクセプトして「舟、やっちゃって良いですか」と祥子さんが言うので、最前列にいた僕は無意識に「はい」と言ったら、祥子さんに「はいって言われちゃいましたよ~」と言われてしまい赤面(僕個人は「舟」が好きなんでやって欲しかったのですが)。でも、「よく考えたら、大晦日に「舟」はないよね。止めます」とこのリクエストは却下、結局「愛はいつも」が採用されたのですが「ギターで弾くのは初めて」。非常にそういう意味でレア。
7)ささやかな奇跡(P)
これもレア曲。昨日も聞けましたが、やはり良い。偶然もありますが、アルバム『風の扉』から立て続けに3曲という珍しい構成になりましたね。祥子さん曰く、「『風の扉』はレコーディングが11月から12月に掛けてだったので、私の中では冬のアルバムって感じなんですよね」とのこと。
8)イケナイコトカイ(P)
昨日もやってくださいましたが、昨日よりもエモーショナルな感じがしました。隣にいる妻も「懐かしいー」と大喜び。
9)ムーンダンスダイナーで(P)
いやあ、昨日今日とこの年末シリーズは「しっとり」「ほっこり」な感じで、安らぎますねえ。この曲、『水の冠』のラストを飾る曲なのですが、「中締め」には最適な曲かと。ここで今日の第1部終了。

祥子さん、再び登場。
10)Goin' Home(G)
後半戦のスタートは先ほどリクエストでも声が上がったこの曲で。ジャンジャカギターをかき鳴らします。
11)Baby It's you(G、リクエスト)
祥子さんがギターでこれをやってくれるのも、定番になりつつありますね。よしみさんのリクエスト。

「Leave me alone now, oh baby it's you who break my heart, wow ひとりきり生きてゆく なんて素敵なの」

という歌詞のあとに「素敵じゃないよ!」とツッコミを入れるのもお約束(笑)。で、祥子さんからある意味ネタバレの一言。「この曲、実はコード進行がTOTOのある曲と同じです。私、TOTOの大ファンなの」。というわけで、その曲の一節をやってくれたのですが、確かに同じだ(笑)。
12)Frederick(P)
昨日は用意していたセットリストに入っていましたが、今日はリクエストに応じる形で。この曲がコールされて、即対応。「素直な私(笑)」。
13)Little Love(P)
「少しだけ時期がずれたけど、冬の曲で」と、この曲。しんみり。
14)東京で生まれた女(P)
二年前、京都での初めての冬に生まれた曲。その時の状況は祥子さん曰く、「二年前の京都は物凄く寒くて、ガス代が一月4万円近く行っちゃったの。ガスファンヒーター点けまくって、お風呂も追い炊きしまくって。友達もいないし、ああ、人生は厳しいなあ、とか思いながら過ごしていて、川端通りでこの曲のフレーズが浮かんだんですよね」とのこと。「二年前の京都の寒さ、覚えている方いらっしゃいます?」と聞かれたので、思わず手を挙げる僕(地元民ですから、そりゃ覚えています)。確かに寒かったです、あの冬は。
15)ラジオのように(G)
祥子さん、ギターでこの曲は2度目(昨日は初挑戦だったわけですが)。
16)Me and Bobby McGee(Janis Joplin、G)
ジャニスが本当に好きなんだな、祥子さんは。昨日に増して激しく弾きまくり。あまりに激しかったせいで、弦がずれて不協和音が発生するほど。
17)水の冠(P、リクエスト)
さっきのジャニスの曲の勢いのまま、軽快に弾きまくり。
18)Father Figure(P、リクエスト)
やってくれましたよ、この曲。今日来ていないYOHさんはさぞ残念なことでしょう・・・。しみじみ聞き入ってしまいました。
19)Five years and then(P)
今年作った曲を2連発。ああ、早くこの二曲が入ったオリジナルアルバムの新作を・・・。
20)A Long December(P、リクエスト)
昨日もやったCounting Crowsのカバー。この歌詞カードも控え室に置いていたので、またまたbikkeさんが取りに走る羽目に。
21)道(P)
昨日同様、この曲で第二部は終了。

祥子さんは昨日同様、すぐ引き返してアンコールに応えてくれました。ここからはアンコールです。
e1)Desperado(Eagles、P)
これはbikkeさんのリクエスト。実は、この曲を吹き込んだデモテープが「シンガーソングライター鈴木祥子」の誕生のきっかけとなったそうで、祥子さんにとっても感慨深い曲だそうです。歌い終わった時「22歳頃を思い出しちゃうよ~」。
e2)風に折れない花(P、リクエスト)
やっぱ、この曲を聴いてじーんとしちゃう男子は数多いことでしょう。僕としても、今日で一番染みたのはこの曲でした。すたあまんさんのリクエスト。
e3)Adios(P)
昨日同様、この曲で一旦アンコールも締め。
で、ここで重大発表。祥子さんはまず一月の終わりに下北沢leteで、そしてゴールデンウィークに浜離宮朝日ホールでのコンサートが決まっていますが、その間にも東京でやろうか、という計画が立ち上がっており、そして、京都では6月頃に来るかも知れないとのこと。「京都はもはやもう一つのホームタウンですからね」という言葉に、僕を含め関西のファンは感涙。
e4)どこにもかえらない(P、リクエスト)
一旦終わったと思ったのですが、大晦日だし、ということで、しつこい我々の再度のアンコールに応えてくれました。これもよしみさんの声であっという間に採用。「いつになく素直な私(笑)」と祥子さん。最後は「No Woman No Cry」(by Bob Marley)でフェイドアウト。これで、大晦日のライブは完全に終了。

いやあ、この二日間、堪能しました。祥子さん、東京に帰られたのは寂しいですが、来年の初夏に京都に来てくださるとのこと、首を長くしてお待ちしています。そして祥友の皆さんともそこでの再会を期して、お別れしました。では皆さん、よいお年を!

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December 30, 2007

鈴木祥子 absolutely ALONE in 京都拾得(初日)

071230_jittoku_1 こちらのブログ、このところ忙しすぎて更新できず、申し訳ありません。久々の更新はやはり(?)鈴木祥子さんのライブレポでございます。
今日と明日、年末の二日間連続で行われるこのライブ、東京に戻られた祥子さんがこんな企画してくださるのは今年で最後だろうと思い(実際、公式サイトには「スズキ京都在住期間2年と五ヶ月、本当にほんとうにラストのライブです。暮れもおしせまりにおしせまった2日間、あたたかい夜にしたいと思います。ぜひぜひおはこびくださいませ。」とありました)、僕は両日ともチケットを買ってしまいました。

この二日間のライブは題して「鈴木祥子 absolutely ALONE in 京都拾得~音、そしてコトバ~帰郷編」というもの。最後の「帰郷編」というところが、この二年余り、他の地域に比べて美味しい思いをしてきた近畿圏ファンには辛いところですが、仕方ありません。
京都は今日あたりから再び厳しい冷え込み。ライブハウス拾得の周りは、余り時間をつぶせるような場所もありませんので、開場時間ギリギリに行こうと思い、夕方の5時前に到着。そこには、いつもの「祥友」の皆さんが勢揃い。めんちかつさんYOHさん、つかさん、りゅうさん、よしみさん、K口さん、K崎さん、K山さん、A山さん、U田さん、マリンさん、shineyokoさんご夫妻などのみなさん。りゅうさんの発案で、祥子さんに花束と寄せ書きを贈ることにしました(実は去年も贈っているのですが。ライブの最後でちょっぴり言及してもらって感激)。会場は大入り満員(立ち見もいたくらい)。ライブは予定よりちょっとだけ遅れて6時過ぎにスタート。

では、いつものように、以下ではセットリストと僕の感想を差し挟む形でお届けします。
祥子さんはえんじ色のジャケットに黒いスカートで登場。ウーリッツァーは「外出禁止令」が出たそうで持って来れず、今日はピアノ(P)とエレキギター(G)の二種類というシンプルなステージでした。ちなみに、ギターはbikkeさんのもの。
1)Yesterday(Beatles、P)
あまりにも有名なこの曲。祥子さん曰く「あるお店に入ったらこれがかかっていて、次に別のお店に入ったらまたこれがかかっていて、これは私に演れってこと?」(会場爆笑)とのこと。
2)D'yer Mak'er(Led Zeppelin、P)
アルバム『聖なる館』所収。ピアノを弾いている時祥子さんは観客に背中を向けるような形になっており(僕の席の位置からはちょうど横顔が拝めましたが)、「ピアノの時は背中向けちゃってごめんなさいね、まあ背中で語るってことで(笑)」
3)チャイム(P)
4)paingiver(G)
次はオリジナル曲を立て続けに。チャイムはやっぱ可愛い曲だなあ(こういう曲に辛抱たまらんおっさんファンも多いと見た)。paingiverはギターが似合いますよね(目の前でこの好きな曲を聴いたりゅうさんもご満悦だったのでは?)。
5)Celluloid Heroes(The Kinks、G)
「今日は何となく英語の曲を歌いたい気分なので、もう一曲」と言って始めたのがこの曲。ハリウッド・スターの名前が次々と言葉遊びのように歌われるこの曲、マリリン・モンロー好きの祥子さんの琴線に響くものがあるのでしょうか。
6)もう一度(P)
K山さんのリクエスト。「えーっ、歌詞忘れちゃった」と言いながら、しっかり魅せてくれました。このパフォーマンス振り、そこにしびれる!あこがれるゥ!
7)ささやかな奇跡(P)
これは激レア曲。祥子さんも「これはライブでは2回くらいしか歌ったことがない。今日歌うのも十数年ぶり」とおっしゃっていましたので。この曲を聴けたこと自体が「ささやかな奇跡(byりゅうさん)」。
8)イケナイコトカイ(P)
ご存じ、岡村ちゃんこと岡村靖幸のカバー。これ好きな人、僕の周りにも多し。071230_jittoku_2
9)A Long December(Counting Crows、P)
ライブアルバム『Love is a sweet harmony』にも入っていますね。
10)ムーンダンスダイナーで(P)
これもレア曲。実は先ほどのリクエストの際にりゅうさんがこの曲を言ったのですが、あらかじめセットリストの中に入っていて却下されたのでした。結果としては歌ってもらえたわけですが。
しっとりした曲が続き、会場も良い雰囲気に。祥子さんは「いつも暗い暗い、といわれていますが、今日は冬仕様で堂々と暗い曲ばかり歌っています(笑)。あ、なんかもう終わるのかって感じの曲でしたが、違いますよ、まだまだやりますよ!!(笑)」といって、一旦休憩のため退場。ここで第1部終了。

祥子さん、再び登場。今度は上着を脱いで、グレーのTシャツ姿。
11)Frederick(Patti Smith、P)
後半戦のスタートはいつも激しいこの曲で。好きだなあ。もう、カバーを超えて祥子さん自身の血肉とかしていますよね。
12)いつかまた逢う日まで(P)
聴かせてくれます。後の飲み会でも、この曲を今回のベストパフォーマンスに挙げる人が多かったです。
13)Little Love(P)
「もう終わっちゃったけど、クリスマスなので」とこの曲。最後に「真っ赤のお鼻の」の「赤鼻のトナカイ」のフレーズを挿入するお遊びも。
14)ラジオのように(G)
祥子さん、ギターでこの曲は初挑戦。
15)日記(G、リクエスト)
僕の隣にいたよしみさんのリクエスト。「え、日記ちゃん?」と聞き返す祥子さんに萌え笑った。弦のチューニングしながら冒頭の

「たいしたことじゃないようにみえて どうでもいいようなことにみえても それがいちばんあたしにとって大事だから」

の部分をアカペラで歌う祥子さん。すげー。チューニングが終わった途端こちらを振り向いて「そういうことってありますよね?」と聴いてくるのでドギマギしてしまいました(←妄想)。あと、祥子さんは今ホームページで募集している「アナログ普及委員会(祥子さんは書記長。書記長が一番えらいなんて、昔の共産主義国みたいだ)」についても触れ、「2、3人くらい来てくれればいいかな、と思ったらもう60人ほどがメールくれたんですよね。私はCD聴くと集中して聴かなきゃ、という仕事モードになってしまうんですが、アナログの音っていうのは、ふわっと包み込んでくれるというか、そういう感じがするのよ。というわけで、皆さんもレコード集めて、アナログ聴きましょう!!」とアジっていました。
16)Me and Bobby McGee(Janis Joplin、G)
ジャニスのこの曲。僕なんか、ジャニスの幾つかの曲は祥子さんにライブで教えてもらったようなものです。
17)東京で生まれた女(P)
「あ、ギター抱えたままピアノに向かって、ニールヤングのようなことをするつもりだったのに、ついギターを置いてしまった」と祥子さん。京都の我々には、一層心に染みる曲になりました・・・。
18)両手いっぱい(P、リクエスト)
今日の観客は、いつもの関西ノリではなく、大人しい人が多くて祥子さんが「リクエストあります?」と聞いてくれても声はチラホラ。まあ、証券取引所みたいな激しいリクエスト合戦もちょっと考え物ですが(夏の拾得はすごかった・・・)。これもしっとりとした名曲。しみじみ聞き入ってしまいました。
19)I was there, I'm here.(P、リクエスト)
明るい曲のリクエストを欲した祥子さんが、これを採用。「ビリジアン」をリクエストした方もいたのですが、「暗いからヤッ!」の一言であえなく撃沈。
20)道(P)
この曲はやはり「締め」に相応しい重量感で迫ってきますね。この曲で第二部は終了。祥子さんはステージを降りて、二階の控え室に戻るのかと思いきや、階段を数段上っただけで、すぐさま僕たちの拍手に応じて戻ってきてくれました。ここからはアンコールです。
e1)Sweet Thing(P、リクエスト)
僕個人は、この曲が今日のベストパフォーマンス。ピアノが「歌いまくる」とはこのような状態を言うのだと思いました。激しかったなあ。しかも上手いっ!ズンズン来ましたよ。
e2)Adios(P)
曲のタイトル通り、この曲で「さようなら」。祥子さん曰く「皆さんの笑顔の見える一瞬があるから、こういうヤクザな稼業を続けられるんですよね(会場爆笑)。今日は本当にありがとうございました」。祥子さん、もし、僕が単に祥子さんを見て「にやけている」のを「笑顔」と受け取ってくださっているのなら、その美しい誤解は解きますまい(ここに書いている時点でダメ)。僕たちこそ、祥子さんの曲にどれだけ「救われているか」、測り知れません。

今日のライブはこれで終了。明日もあるせいか、祥子さんもそそくさと会場をあとにし、僕たちもゾロゾロ外に出て、そのままこのところ恒例となっている飲み会に突入(今日は僕を含めて11名)。東京などから「遠征」してらっしゃる方々の便を考え、ホテルの近くの繁華街(だいたい木屋町になってしまいますが)におもむき「祥友忘年会」スタート!!今日の会場は「がんこ三条店」。そこで豚しゃぶ鍋をつつき、あっという間に二時間経過。その後まだ残れるメンツでカラオケに突撃。祥子さんの曲をガンガン入れて、みんなでマイク無しで歌う我々。この空間だけ「歌声喫茶」のようになっていました。特にすごかったのは「そしてなお永遠に」を歌った時、間奏部分のナレーションまでみんなでハモって唱えだしたところ。僕ですら「何の宗教だよ」と思ったほど。新しい宗教の誕生に立ち会ったのかも知れません。今日はとりあえずこれでお開き。「ではまた明日(もしくは「よいお年を」)」と元気にお別れしました。

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December 04, 2007

『宗教学文献事典』発売!

Syukyougaku_bunkenjiten 今回のエントリは、完全な「宣伝活動」です。
弘文堂より、『宗教学文献事典』という事典が刊行されましたので、このブログをご覧になっている奇特な方にお勧め(というか押し売り?)させていただく次第です。
この事典は、その名の通り、宗教学、宗教研究に関する古典、良書を幅広く集め、それぞれの簡便な要約・紹介をしたもので、「読む事典」の一つだといえるでしょう。その数、実に849冊!!僕自身は、四つの項目を書きました。
「あの有名な研究書、どんなことが書いてあるのかなあ、いきなり読むのは骨だしなあ」ということは、我々学者でもよくある話で、そんなとき、このような事典が非常に有用です。どんどん読んでいくと、知らず知らず「物知り」(ただし宗教学方面に限定されますが)になれます。大学院試験対策として利用するのも手かも知れません。なお、原著者や訳者自身による要約が多いのもこの事典の特徴です。
内容の詳細は、弘文堂のホームページ内のここや、アマゾンの紹介をご覧ください。

というわけで、このブログをご覧の―特に研究者の―皆さま、一家に一冊と推薦できない学術書ですが、自分用に一冊、職場(大学・研究機関)に一冊お買い求めくださいますよう、お願い申し上げます。

ただ心配なのは、このブログを読んでくださっている奇特な研究者の方って、大体僕の知り合いで、この事典の執筆者だったりするので、宣伝効果がほとんど無いことなのですが(笑)。

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November 22, 2007

「何故人はそう考えるのだろうか」という問い

今日は、大学で僕のゼミ(討論形式の授業)を取っている学生さんに向けての、ちょっと抽象的な「お説教」です。

最近、ようやくゼミや基礎ゼミ(基礎講読)で「自分の意見」というか、とにかく「声」が上がってきたのはよい傾向だと思います。僕は気が弱くて、ゼミでシーンと沈黙が一分以上続こうものなら、ついついおしゃべりを始めてその間を埋めようとしてしまいがちなのですが(僕の雑学が最も活かされる瞬間でもあります)、この頃はそういうことをしなくても良くなってきて、僕としては、少し楽になってきました。
当然君たちが口にするのは「私の意見」なわけですが、ちょっと皆さん、「私の意見」を言うのと同時に考えて欲しいことがあります。それは「他人の意見」というか、自分とは違う見解を持った人への想像力です。
「私はこう思います」、もちろんこれは重要です。ここから全ては始まりますが、「私は何故こう思うのだろう」という自己省察、そして「何故他の人は私と同じように考える(もしくは考えない)のだろう」というところまでいって、ようやく「学問的」になるのです。「私はこう思う」だけでは、残念ながらダメなのです。

例えば、現在2年生の基礎ゼミでは、明治以降の「天皇制」の問題の簡便な本を今読んでいます。そしてコメントとして「私は天皇(制)には関心がありません」「皇位継承なんかよりももっと大事なことがいくらでもあるだろう」と言うのは簡単ですが(僕だって、そうは思っています)、「何故、ある人にとっては、天皇の跡継ぎ問題があたかも日本の死活問題のように語られるか」「何故天皇制は昔あれほどの力を振るったのか」というところまで考えて欲しいわけです。「私の感覚」をとりあえず一旦棚に上げて、自分とはある意味対立するような意見にはどんな論理が隠されている