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December 08, 2004

思いこみだったのか?

今日、ヤフーで面白い記事を見つけた。東大生の全学的な調査で、「高所得層の親が大半で、六年一貫校出身が大半」というイメージは実は現状と合わない、というのだ。
東大の「学内広報」にその詳細が載っているので、講義が終わった後、色々読んでしまった(家庭環境については、特にここを参照)。うーん、なるほど。

僕が入学したときの資料は調べれば判るのだろうが(恐らく、『入学アルバム(そういうものもあったのだ)』に載っていると思うが、押し入れの奥なので取り出すのは断念)、僕の全く「感覚的」な思い出話になるが、やはり公立校出身の友人は少なく(その公立校も、その県のいわばトップ校ばかりだった)、関東近辺が多く、六年一貫校出身者が目立ち、親の職業も年収も高そうだ、という感じだった(ちなみに僕の父は某銀行の部長クラスで、僕の父あたりが東大生の親の平均値だ、という気がしていた)。少なくとも家が極端に貧しく、刻苦勉励して奨学金とバイトで食いつないでいる友人はごく少数だった。あの時のイメージは、この10年ほどで変わってしまったのだろうか・・・。

まあ、年収の話は統計資料として出てきたのだから「そうですか」というしかないのだが、問題は、前もこのブログで話したことがあるが「文化資本」の社会的偏在の問題だろう。これはなかなか数値化しにくい問題である。教養とは、元々数値化できない能力だし。教育学部の佐藤学先生(大昔、教職の授業でお世話になった)によると、東大生の間でもその「文化資本」の差が年々激しくなっているそうだが・・・(内田樹『街場の現代思想』NTT出版、2004、pp.11-5)。


さて、話は急に変わるが、心理学(特に男と女に関するベストセラーで有名な)某教授が、要するに「セクハラ」の容疑で逮捕されたようだ。僕は元々この先生の言うことはうさんくさいと思っていたのだが(何でもかんでも父親のありかたが娘の人生を規定する、なんて話にいつの間にかなっている。トラウマ理論はそのような「運命論」ではないと僕自身は思っている)、それにして迂闊だなあと思う。
で、僕も色々言いたいことがあったのだが、言いたいことは大体内田樹先生が早速日記で書いてらっしゃるので、言うことがなくなっちゃった(笑)。この某教授は、うさんくさいことも言うけど(同工異曲の本をあれだけ出している)、さすがにカウンセリングとかトラウマ理論とかについて僕よりは知っているだろうと思っていたけど、やはり僕の思いこみだったか。内田先生を真似するわけではないが、あの人のうさんくささについて前々からぴんと来ていた僕は結構読みが鋭かったかも。

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Comments

ttp://d.hatena.ne.jp/hotsuma/20041209#p5
ここのリンクでは「格差社会をごまかすための、統計的なトリックではないのか」という意見もちらほら。

Posted by: umeten | December 27, 2004 at 11:45 AM

umeten君、情報ありがとう。やっぱ、皆さん違和感持っていたのね。僕はうまくそれを言葉にできなかったのだけど・・・。
基本的に、東京に子どもを下宿させてやれる親の収入は低くはないでしょう。リンク先にも「この分析者は東京中華主義」だとか「田舎は物価が安い分、教育費が掛けられる」など、興味深い指摘がありました。僕ももうちょっと考えないとね。

Posted by: 川瀬 of Joytoy | December 27, 2004 at 02:34 PM

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