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October 26, 2005

「道義国家」がまた遠のく

昨日、植民地時代の台湾と朝鮮半島において、強制収容・断種など様々な被害を受けていたハンセン病患者たちがその補償を訴えていた裁判で、同じ東京高裁でこれまた対照的な判決が出てしまった。韓国側原告は控訴したそうだ、それは当然だろう。

一応新聞記事はじっくり読んだつもりだが、裁判所的な作文(悪文の極みであろう)もあって、全く判らない。単純に「法の下の平等」ってのに反しているんじゃないの、この判決は。僕は韓国研究者でもあるので、韓国に関してのイシューについては、普通の日本人よりも韓国側に同情的になってしまうきらいがあるが、それでももし、今回の判決で韓国側が勝訴、台湾側が敗訴という結果でも、全く同じ感情が湧き起こったことであろう。それには自信がある。「そりゃないよ」と。

言うまでもなく、僕は法律に関してはド素人も良いところだから、法解釈がどーたらこーたら、という具合には、文句が付けられない(裁判員制度についても、懐疑的な僕である)。法解釈というのは、まさに裁判官によって違うものなのだなあ、ということを改めて今回確認させられた、という感慨を持つだけだ。でも、合法だけど、納得のいかないことって、結構ある気がする。合法だけど、非道。日本の植民地支配や、当時の医療システムそれ自体がまさに「合法だ(った)けど、非道」と今なら解釈できることであろう。僕はそちらを重んじたい。植民地支配にしても、非人道的なハンセン病政策にしても、当時、どの列強も行っていたわけだが、「だから仕方なかった」とか「免罪される」のではなく。

あと、法律論とは離れるが、僕はこの判決の「政治的効果」というものも考えてしまう。最初から政治的効果を狙って判決をねじ曲げる、ということはあってはならないが(政教分離関係の裁判では、実はよくある風景だが)、今回の判決によって、また日本は「戦後補償をきっちりとしている道義国家」と名乗ることが遠のいたな、ということを思った。古くさい言葉かも知れないが、僕は「道義」という言葉が好きだ。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

道義でぐぐると林道義がトップに!!

おーつかさん、思わず笑ってしまいました。そうだ、すっかり忘れてましたよ、みちよし先生のことを。
ユングの翻訳&紹介者としては尊敬しているのですがねえ。

最近のアジア騒動に怒りを込めて?TBしました。少しアジアについて日本人は騒ぎすぎです。

舎さん、初めまして。「アジアについて日本は騒ぎすぎ」とおっしゃいますが、僕は今まで日本がアジアを見てこなさすぎたツケが今、噴出しているだけだと思っております。

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