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December 30, 2006

お正月は遊ぶように

さて、このエントリは、僕が一応指導している卒論・修論を抱えた学生の皆さんに向けてのものです。
以前「25メートル泳ぎ切ってくれ」などという偉そうなことも書きましたが、今回は、ある意味逆のことを皆さんにアドヴァイスしたいと思います。
簡単にいうと、この大晦日とお正月の二日間ぐらい、論文のことをすっぱり忘れて、ご家族や親戚、友人と楽しい時間を過ごしなさい、というアドヴァイスです。

まず、この所、何人かの書きかけの論文を拝見していると、論文のテーマに没頭・熱中するあまり、論旨の繰り返しや引用の重複、もしくは逆に自分では判っているせいか説明不足の部分が目立ちます(目立つところには朱を入れて返したはずです)。こういう事を防ぐためにも、一旦自分の脳味噌をクールダウンする必要があります。そのために数日間、敢えて論文に手を触れないことをお勧めしたいのです。
もう一つ、非常に冷たい言い方をすれば、〆切間近の今となっては、どうあがこうと、その論文の出来は、今までの頑張りに比例してほぼ決まってしまっているという冷徹な事実があります。もちろん、手を抜けと言っているわけではありませんが、劇的な変化というものは、学問においては、余程の集中力と運の良さ(偶然決定的な資料や論文にぶち当たるとか)がない限り無理ですし、そういう「運の良さ」は今まで色々調べた人に(時々ご褒美として)降ってくるものだと思います。

というわけで、正月に頑張る姿も美しいと言えば言えるのですが、そんなことよりも親しい人と初詣に行って、学業成就をお祈りしましょう。

よいお年を。

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Comments

私がコメントして良いのかなぁと思いつつ、「先生」な姿に感動したのでちょっとコメントを残しちゃいます。

川瀬先生も、生徒の論文を色々と見る中で良し悪しというのが実によく見えてくるのでしょう。先生という立場になることで、自ずとより先生に“なる”んだろうなと思いました。学生時分の私は先生達の言うことを斜に構えて聞くことが多かったけど、やっぱりちゃんと聞いておくべきだったと今更ながら反省したりして。。。

Posted by: うえず | January 01, 2007 at 11:48 PM

うえずさん
君から「先生」呼ばわりされると、恐縮しちゃいます。これからは、「センセイ」というカタカナ語に変換してください(笑)。

さて、おっしゃるとおり、僕を「先生たらしめてくれた」のは、何を隠そう学生の皆さんです。指導して学生から知らないことを吸収させてもらいつつ(僕は学生から「耳学問」するのが大好きで、僕の知ったかぶりの何割かは、学生諸君のレポートや卒論が元ネタです)、だんだん先生としての「型」とでも言うべきものが、僕の内部に醸成されてきたんだなあ、と実感しています。そして先生という「ガラスの仮面」を必死こいて、保持しようとしているわけです(笑)。

総じて能力を伸ばす時って、「見栄」だとか「背伸び」をプラスに変換することだと思っています。僕が「先生らしく」なったとすれば、それは僕の「先生らしくありたい」という「見栄」からそうなったのだと思います。
というわけでプラスの意味で僕もずっと「見栄っ張り」でいたいし、学生諸君にも「見栄っ張り」で「背伸び」して欲しいんですよね。

あと、先生の言うことを斜に構えて聞いていた、というのは、両面性というか、教師側からしたら「頼もしい」という面と「この野郎」(笑)と思う面と二つあって、悩ましいんですよね。教師にとって最高の学生は、ある意味自分を必要としなくなる境地に達した学生なわけですから。

Posted by: 川瀬 | January 02, 2007 at 01:14 AM

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