『思想地図』vol.1発売!!
こちらのブログはご無沙汰になってしまいましたが、今回は「営業モード」で書かせていただきます。
編者の東浩紀さんも、執筆者の増田聡さんや高原基彰さんも既にブログでお書きですが、NHK出版から、思想雑誌『思想地図』の第1号が出ましたので、お知らせいたします(出版社の予定としては、もうちょっと先なのですが、もう色んなところで流通し始めているらしいので、フライング気味に宣伝いたします)。僕も縁あって、一本論文を書かせてもらいました。本は写真をご覧ください(amazon、bk1)。
全体がオレンジの、非常に特徴のある本です。多分、書店で平積みされていたら、結構目立つと思います(人文系の新刊コーナーやNHKブックスの並びに置いてあると思います)。
僕は数日前、執筆者として見本をいただいたのですが、思った以上にボリュームがあり、実はまだ全部ちゃんと読み切れていないのですが、僕以外の執筆者の皆さん方は、非常に面白い論考をお書きになっていることは保証しますので、どうぞ本屋で見かけたら、この「オレンジ色の憎いヤツ」(このキャッチコピーを知っている人は、相当年を食っていることでしょう)をお手に取ってください(できればそのままレジに行って、1575円ほどを差し出してくださると、なお嬉しいです)。
では、この号の目次を以下に示します(副題やページ数は省略)。
・創刊に寄せて 東浩紀+北田暁大
・国家・暴力・ナショナリズム 東浩紀+萱野稔人+北田暁大+白井聡+中島岳志
・日本右翼再考 中島岳志
・日韓のナショナリズムとラディカリズムの交錯 高原基彰
・マンガのグローバリゼーション 伊藤剛
・データベース、パクリ、初音ミク 増田聡
・物語の見る夢 福嶋亮大
・中国における日本のサブカルチャーとジェンダー 呉咏梅
・日本論とナショナリズム 東浩紀+萱野稔人+北田暁大
・ブックガイド「日本論」 斎藤哲也
・「まつろわぬもの」としての宗教 川瀬貴也
・〈生への配慮〉が枯渇した社会 芹沢一也
・社会的関係と身体的コミュニケーション 韓東賢
・共和制は可能か? 白田秀彰
・死者への気づき 黒宮一太
・キャラクターが、見ている。 黒瀬陽平
執筆者の一人として言うのも何ですが、素材的にも硬軟が上手い具合に混じっていると思います(これは編集の東・北田両氏のお力によると思いますが)。
あと、特筆すべきは、表紙及び各チャプターの扉のイラストが、僕の尊敬する榎本俊二先生であること。榎本先生と一緒の本に載れただなんて、本当に嬉しいサプライズ。NHK出版編集のOさんも、このことは教えてくださってなかったから、驚きもひとしおです。思わずこの表紙を見た時、「ロールミー、ロールミー」と叫びそうになりました。
あと、何と言っても、僕は恥ずかしながら、一般書店でも売っているような本に書かせていただくのって、実は初めてなんですよね(学術雑誌、報告書、学会誌、事典、出版社のPR誌とかにはこれまでも書いてきましたけど)。
もし拙稿のご感想などをコメント及びメールなどでいただければ、幸いです(友人のK池くんからは「やっぱり君のは、S薗(僕の指導教官)チックな論文だねえ」と苦笑されると思いますが・・・)。


昨日、もと読売新聞記者の田村洋三さんの著書『沖縄の島守―内務官僚かく戦えり』(中央公論新社、2003年)を読みました。これは、戦争末期、沖縄で最後まで奮闘した島田叡(あきら)沖縄県知事と、荒井退造県警部長という二人の「文官」の足跡を、生き残った周りの人々の証言から再構成したもので、非常に感銘を受けました。ちなみに田村さんは、同じく沖縄戦で自決した海軍司令官大田實の伝記も書いています(『沖縄県民斯ク戦ヘリ』講談社)。なお、島田知事に関して一番有名な評論は、島田知事の第三高等学校の後輩であった英文学者で評論家だった中野好夫の「最後の沖縄県知事」でしょう(中野好夫集8『忘れえぬ日本人/人間の死に方』、筑摩書房、1985年)。僕も島田知事についてはこの評伝で知りました。
さて、タイトルの言葉は、『歎異抄』13条の有名な一節ですが、昨日と今日で、
このあたりを敷衍して、内田先生は「常識」と「非常識」の往還(こういう言葉は使っていませんが、僕なりにまとめるとこういうことです)にこそ、宗教の「核」があるのではないか、ということを、有名なアブラハムのイサク殺害未遂を元に考察しています(2巻の「その15」)。旧約聖書の「創世記」において、アブラハムは息子のイサクを「山の上に行って、生け贄とせよ」という、神の無文脈かつ超非常識な命令を受けて、泣く泣く息子を山に連れて行って、殺そうとします。しかし、神の命令にそこまで従ったアブラハムを見て、神様は天使を遣わし、寸前で止めてめでたしめでたし、という有名な挿話ですが、内田先生は、以下のように解説しています。
今日から本格的に冬休み。
②福永武彦『草の花』新潮文庫
④内田樹『寝ながら学べる構造主義』文春新書
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