男らしさ、女らしさって?
今朝の朝日新聞(京都版)を読んでいて、びっくりする一面広告があった。
それは、埼玉県川越市にある秀明中学校・高等学校の広告なのだが、そのコピーが
「男はより男らしく 女はより女らしく 育てる学校です」
というもの。ホント、腰が抜けました。ジェンダーフリーなどに対するバッシングはこんな所まで・・・と感慨にふける。
具体的にこの学校でどんな「性教育」が行われるのかは知らないが(ジェンダーフリー教育が存在するおかげでこんな「売り」が作れたのだから、秀明関係者はフェミニストに足を向けて寝られないであろう)、上記のコピーの横に、ある財団法人が行った世論調査の結果が表示されていて、曰く
「男は男らしく」を肯定
①中国81.1%、②米国63.5%、③韓国54.9%、④日本43.4%
「女は女らしく」を肯定
①中国71.6%、②米国58.0%、③韓国47.7%、④日本28.4%(下線部は元々の広告にあった)
という結果なのだそうだ。さあ、この数字をどのように読むかが問題だ(大体、こんな大雑把な質問では、どう答えて良いものやら。まあ、その方が「傾向」が浮き彫りになるメリットはあるかも知れないが)。
僕などはパッと見て「日本も進んできたものだ」と思ったし、「アメリカはやっぱりなんだかんだ言いながら、ジェンダー方面もサイレント・マジョリティの保守派が強いなあ」と思ったのだが、皆さんはいかがだろうか。
秀明学園の「上」の人々は「この結果は悪しきジェンダーフリー教育のせいだ」と言うだろうが、それほどジェンダーフリー教育に実効性がこの20年ほどの間あったのか、ちょっと立ち止まって考える必要があると思う。学校の教育によって、全て意識が変革される、というのはいささか過大評価だろう。もちろん、ジェンダーフリー教育にたずさわってきた先生方の努力は多大なものであったと思うが。
(本からの知識を偏重する学者気質の)僕の個人的な経験から言っても、学校の授業・教科書はきっかけにはなるが、それによってコロッと変わるということはないと思う。あえて「保守派」のようなことをいうが、日本のジェンダーへの意識がこれだけ変わったのは「家庭」での「しつけ」や、もっと言えば親の取る態度によって変わってきたのだと思う。何よりも「家庭」での振る舞いが大事ですよ、お父さん、お母さん!
でも、21世紀になって、まだこんな陰影も減ったくれもないコピーが新聞に踊るのだから、嫌になってしまう。
「男らしさとは女々しいことだ」といったのは、確かイヴ・モンタンだっけ?(ちょっと記憶が曖昧です。済みません)太宰治にも逆説的に「男らしさ・女らしさ」を定義したエッセイがあったと思う。人間の意識って、そんなに進歩するものではないですね。
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