失ったもの
松坂投手のレッドソックス入団やら、択捉島沖で大きな地震だ、というニュースと共に、教育基本法改正案が、衆議院特別委員会で与党によって、野党欠席のまま強行採決された。与党はこのまま衆議院本会議に持っていって、そのまま通したいようだ。まあ、それは判っているけど、タウンミーティングのサクラ(しかも謝礼まで渡していた)の事実がボロボロ発覚している最中に、こういう強行採決ができるという神経に、素で驚く。このようなことで驚いている僕がもしかしたら純情すぎるか、それとも与党議員の皆さんを買いかぶりすぎていたのか、どちらかか、もしくはどちらもだと思うが、与党議員各位の神経の組成は、僕の想像を超えていらっしゃるようだ(恐らくワイヤーロープ製の神経だと推測される)。「美しい国、日本」を作るためには、何らかの犠牲(例えば廉恥心)も必要という訳か。
さて、話は急にパソコンゲームに飛ぶが、僕もご多分に漏れず、歴史シミュレーションゲームの「三國志」シリーズ(光栄)が大好きで、何作かをやり込んでいる。大体このゲームでは、君主は自分の領民達の忠誠度を上げるべく、時には食料を振る舞ったり、治安を維持したり、商業を発展させて国を富ませる政策を行わねばならないシステムになっているのだが(そうしないと徴税できなくなったり、時には反乱を起こされる)、僕が今回この強行採決(本会議ではどうなるか知らぬが)を見て思いついたのは「この人達、「民忠(民の忠誠度のこと)」を上げる努力を放棄したな。ゲームの三國志なら農民反乱が起きるぞ(笑)」ということであった(本当は笑っている場合ではないのだが、もうこうなったら、笑いたくもなる。本当に嗤いたいのは、無力な自分だが)。
上記の与党の皆さんは、自分を支持している人以外は、全く視野に入っていないのだろうか。支持者以外の国民が少しでも自分たちに味方してくれるように何らかの手を打ったり、彼らの怒りを回避するべく、偽善でも良いから「(こんな時期に強行採決だなんていう)みっともない真似」はしないでおこう、という気は起こらなかったのであろうか(これは「ええカッコしい」の僕だからこその発想か?)。
この強行採決によって、これから失われるであろう事は多いと思う。僕はそれを心から惜しむ。だが、彼らの失ったものも、また多いのだと思うし、多くなければ(多くしなければ)嘘だろうと思う。
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むしろ民忠があまりさがらないところですよね、問題は。今は商業が高いからですかね。
しかたないので「くんれん」でもしますか(笑)
…ってほんとに「くんれん」しだすようになったらそれこそ終わりですな。
Posted by: nmgs | November 16, 2006 05:38 AM
nmgsさん、うまいっ!
でも、本当に「ちょうへい」されて「くんれん」もされたら堪りませんね。シャレにならんな。「パルプンテ」と唱えてもどうにもなりません(ゲームが違う)。
>今は商業が高いからですかね。
確かに、新卒の就職状況は数年前に比べれば大幅に改善されたように見えますが、いわゆるフリーターとかの条件が良くなった、とは思えませんし、「評価主義」「業績主義」という言葉が幅を利かせて、現場は結構むちゃくちゃになりそうです。ああやだやだ。
Posted by: 川瀬 | November 16, 2006 11:25 AM
正直言って自民党の言っていることも野党の言ってることもピンとこないんです。「結党以来の悲願」という程のリアリティが感じられないといういうか…。悲願が叶った後の抜け殻の存在意義は?とか意地悪なことも考えてしまいます。
自民党のHPでの解説を読むと、日教組とかを目の敵にしているようですが、組織の退潮著しい組合を相手に何をいまさらの感があります。昔から嫌な奴だったのをコテンパンにできてせいせいする、というレベルの議論に思えてしまうのです。時代遅れになってしまった昔の喧嘩をいつまでも引きずらないで欲しい。
いわゆる左翼の先生方も、君が代を教えたくない音楽の先生は自分の責任で代講の先生をお願いするとか、大人の対応はできないのかなぁ。行政側も不起立は可で大声でのビラまきは不可とか、適当な線引きをすればいいのに…。
ps.匿名での政治的なコメントですし、問題でしたら削除して下さって結構です。
Posted by: だいだい | November 16, 2006 12:38 PM
だいだいさま
僕も、どうして改憲(教育基本法改正も含んで)が自民党の「結党以来の悲願」なのかとか、日教組をどうしてそこまで憎んでいるのか、まったくリアリティが感じられないというか、感情移入も忖度もできないんですよね。不思議です。
なるべく想像力を働かして、自民党の中の人の気持ちを考えたいところなのですが、どうもうまくいきません。
「大人の対応」、これは僕も思いますが、「大人の対応」とかいっていられなくなる事態が迫りつつあると、僕は現在の状況を認識しています。
Posted by: 川瀬 | November 16, 2006 06:01 PM